自分の出演作品が勝手にYouTubeに上がっている!どうする!?

Basic Knowledge

大変!大変!ぴよコリーヌのドラマがたくさんYouTubeに上がっているよ!どれも公式に上がっているものではなさそうなんだけど…

まぁ大変!どうしたらいいのでしょう!?

方法のひとつは「削除要請」をすることだよ。文化庁が、ポータルサイトを設置して、

海賊版対策や削除要請の方法を案内しているよ。

今回は、このサイトをベースに削除要請方法を紹介するよ。

ただ最初にお伝えしておくと、ある程度の知識がないと結構大変です。著作権法の知識や英語でメールを作成する能力などが必要になってきます。いずれも兼ね備えていれば簡単かも!?しれないのですが、多くの人にとっては、なかなかハードルが高いのではないかと想像します。

とはいえ、「知っている」と「知らない」は大きく違うので、まずは一緒に概観だけでも知ることから始めてみませんか。

1.どうやって削除してもらえばよい?

では早速文化庁が提示する3stepに則って、その方法を見てみましょう!

Step1:ライセンスの有無等を確認する

無断でアップロードされていると思ったけど実は許諾があった、侵害コンテンツだと思ったけど実はそうじゃなかった、といった事態を防ぐために、いったん落ち着いて、削除要請できるコンテンツか確認する必要があります。

確認するポイントは次の点です。

①ライセンスの有無を確認する

実はちゃんと許諾をYouTubeで配信できる権利を持っていた、という事態を防ぐための確認です。そのコンテンツが本当に配信などを行う許諾を得ていないのか、削除要請の対象で間違いないか確認をします。

②権利制限の対象ではないか確認する

コンテンツの使い方の中には、権利者の許諾を得なくても使ってよい場合があります。「権利制限」と呼ばれるものですが、例えば、どうしても切り離すことができなかった「映り込み」や、適正な「引用」などがあります。こういった場合には、無断で使われていても、権利侵害ということはできません。

権利制限の対象で許諾なく使えるはずだったのに、削除要請し実際に削除された場合には、営業妨害などを理由にトラブルに発展してしまう可能性もあるそうなので、注意が必要です。

文化庁で上げているポイントはこの2点ですが、くまろみ的には、実演家(俳優、アーティスト、タレントなど)の皆さんは、もう一つ確認することをおススメします。

【+アルファ】自分が権利を持っているかを確認する

実演家の場合には、自分が出演した作品であっても、自分の手元に権利がない場合も数多くあります。例えば、「映画」の場合は実演家の権利が働かなくなりますし、テレビ出演の際に「買取」契約がされていれば権利者は実演家本人ではなく買い取った先の人です。所属事務所が管理している場合などもあります。

自分の権利が手元にないケースは様々考えられますので、今、自分は権利者か?と確認すると良いと思います。

なんだかStep1だけで心が折れそうだよ。。。

そうですよね。私も、Step1のギブアップしそうです。ただ、権利を対象にしていることなのでより慎重さが求められるとも言えます。

少しでも楽に判別するためには、普段から権利の所在を意識したり、どういう場合が「権利制限」にあたるのか知識を深めておくことが有効ではないかと思います。

Step2:削除要請通知を作成し送付する

Step1の確認がとれたら、次は、いよいよ削除要請通知の作成と送付です。

アップロードされているサイトの「削除要請フォーム」や「お問い合わせフォーム」などから送付したり、直接メールを送付するなどの方法で通知します。

各種フォームを利用した場合は、手元に通知した内容が残らない場合もあるので、記録を残すことが推奨されています。

ちなみにYouTubeの場合は、こちらから、申請のウェブフォームに進むことができます。

また、各種フォームの場合は指定された内容を記入していけばよいかと思いますが、電子メールの場合は、そもそも何を書けば??となってしまうかと思います。

そのサイトが指定している内容がない場合は、「DMCAに準拠した方法で、英語で」削除要請を送るのが実態だそうです。

え!?DMCA??英語!?!?!もう無理。。。

もう離脱者続出ですね。でもあきらめないでください!!書式のサンプルがありますから!

まず、DMCAはナニモノかといいますと、著作物に対するアメリカの法律です。

正式名称はDigital Millennium Copyright Act、略してDMCA。日本語では「デジタルミレニアム著作権法」といわれています。

つまり、「DMCAに準拠した方法で」とは、アメリカの著作権に関する法律にのっとった方法で書くってことです。

書式サンプルは文化庁のこちらのページに掲載されています。

日本語版と英語版がそれぞれ紹介されていて、DMCAに準拠した形になっています。

英語版は何が書いてあるか分からない…という方も大丈夫です。日本語版と英語版の内容は一緒ですので、日本語版と照らし合わせてみてください。

Step3:削除要請通知送付後の対応など

やっとの思いで、削除要請ができたら、適宜、海賊版情報の提出をし、サイトなどで審査が行われ、削除に至ります。

削除に至るまでのやり取りや削除が完了した日などの経過は、念のため、記録しておくことが推奨されています。

また、一旦削除されたものであっても、再度アップロードされたり、URLが付け替えられたりする場合などもあるようで(悪質!!)、いったん削除されても継続的にチェックすることは必要そうです。

3.削除要請をするリスク

やり方だけで、すでに相当ハードルが上がっている削除要請ですが、リスクも提示されています。

例えば、アメリカでは、削除要請などが言論の自由の侵害である!として、削除された人が削除した人に損害賠償請求することがあるそうです。そのため、削除要請する場合には、損害賠償請求をされるリスクも考慮して、本当に削除要請する??と慎重に判断する必要がありそうです(訴え返しされたら大変!!)。

4.まとめ

・削除要請は大変!残念ながら個人でやるには相当気合が必要!

・手順としては、削除要請できる対象のコンテンツか確認し、侵害コンテンツだ!となれば、各サイトの削除申請フォームや問い合わせフォーム、メール送付などによって削除を要請する。

5.参考URL

・文化庁 インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト

インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト
インターネット上には、コンテンツ(著作物)を著作者に許可なく無断でコピーし、正当な対価を著作者に支払うことなく利用できる状態にした非正規版コンテンツ(いわゆる海賊版)も多く流通しています。本ポータルサイトにおいては、権利者が海賊版への対応を行う上での必要なノウハウ等を集約しておりますので、是非ご活用ください。

6.余談―くまろみのつぶやき

削除要請はめっちゃ大変です。著作権・著作隣接権の知識も必要だし、英語力も必要だし。

弁護士の先生など専門家にお願いできればいいですが、費用もバカにならないし、一個人では難しい場合も多いかと。

侵害コンテンツをアップロードすることは簡単にできるのに(一定の知識と技術は必要かもしれないけど)、一方、自分の権利を守るために削除要請するにはこんなに大変だなんて!!

権利に関わることだし、誰かの作品(表現)を制限することにもなるので、慎重にならざるを得ないのは仕方ないと理解はしていますが。。

だから、そもそも!

気軽に侵害コンテンツをアップロードするのは、ほんっとにやめてほしい!!

削除されないからアップロードし続けちゃお~~~なんて、絶対絶対やめてほしい!!

…と思います。

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