この記事では、くまろみが、ぜひともおすすめしたい本をご紹介します。
入門におすすめしたい3冊
分かりやすく著作権・著作隣接権が学べるのは大前提。
それ以外にも、おすすめポイントがある3冊です。
『はじめての著作権法』池村 聡 著 日本経済新聞出版社 2018年
■おすすめポイント
・この本には、もとになる連載がありました。そのタイトルが「ざっくりさくっと著作権」。そのタイトル通り、サクッと読める気軽な文体
・ほかの新書より文字がちょっと大きい(←意外と重要)&重要な箇所が太字になっているので、1ページにギュッと文字が詰まっている本に比べてとても見やすいし、読みやすい
『改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ』福井 健策 著 集英社新書 2020年
■おすすめポイント
・「です」「ます」調で、専門書的なお堅い雰囲気はなく読みやすい
・福井先生の説明の方法が好き(文章の好みの問題かもしれません。。。でも、分かりやすい[と思う]ので、ぜひ図書館でご予約を…!)
■ちょっぴり残念ポイント
・ただし、ほぼ「著作権」についての内容なので「著作隣接権」を知りたい方には物足りないかも。「著作権」については全力でおすすめします
『小中学生のための初めて学ぶ著作権 新装改訂版』岡本 薫 著 朝日学生新聞社 2019年
■おすすめポイント
・法律未修者はこれ!
なぜ法律は必要か、権利とは何かが、著作権に先立って説明されている。しかも「小中学生のための」というタイトルに違わぬ平易な言葉で!
・第6章『「ルールを変える」ことを考えられるようになろう』は、もはや全ての大人に読んでほしい!
今やだれもが権利者にも利用者にもなる時代。「ルールを変える」ことを考えらえる人が増えて、どんな著作権のルールがよいか議論が活発になって、ルールが洗練されていったらどんなに素敵だろうと共感しかないお言葉。著作権や著作隣接権を知るとともにぜひ多くの人に読んでいただきたい1節です。
・ただし、ちょっと、権利者&コンテンツ利用者には手厳しい指摘もあるので、権利者・利用者のご本人は心して手に取ってください。
手軽に全体像を知るためにおすすめしたい2冊
こちらも分かりやすく読めることは大前提。
入門よりもまずは、知財に興味を持つ、知財って面白い、と思えるきっかけになるかも、と思える2冊です。
『楽しく学べる「知財」入門』稲穂 健市 著 講談社現代新書 2017年
■おすすめポイント
・ほんとに楽しい!…笑
事例が秀逸です。 知財の入門を目指さなくても、気軽な教養として知っておくにも面白い内容です。
『中央大学とカープの「C」』『三越の包装紙と高島屋の包装紙』『ジャニーズ事務所の登録商標』…これらは目次に書かれているタイトルの一部ですが、すでに気になってきませんか!?
『すごいぞ!はたらく知財 14歳からの知的財産入門』内田朋子、萩原理史、田口壮輔、島林秀行 著 晶文社 2019年
・感動します!
知財の基礎知識が、文学、映画、音楽など実際に知財を生み出している方のインタビューと並列して書かれています。このインタビューの内容が非常に深い!人生訓、道徳の教科書レベルだと、くまろみは思います。それと平行して、関連する知財の知識が書かれているので、スッと頭に入ってきます。知財を教えなきゃいけないけど、どうしたらいいものか…と思い悩む学校の先生にも、ぜひ題材のひとつとしておすすめしたい1冊。
・職業を考える一助にも!
著作権や著作隣接権を学んで活かせる職業ってなかなかピンと来ないかもしれませんが、インタビューと知財知識が並列されているので、こういう仕事に生かせるんだ、という発見ができる本でもあります。
最後に
どの本も、くまろみはとっても大好きです。心からおすすめしますが、全部を買うのはちょっと…という方は、ぜひ図書館での貸出も併用して手に取ってみてください。
くまろみは、いきなり購入せずに、最初は図書館で借りることをおすすめしています。理由はこちらの記事内に書いているので、ぜひあわせてご覧ください。