著作権関連の最高裁判決が出るということで傍聴に行ってまいりました!
裁判傍聴をしたことがないけど興味がある方、これから行ってみようか、という方向けに裁判傍聴方法についてまとめました。お役に立つ内容があったらうれしいです。
1.傍聴当日までの事前準備は?
裁判所に傍聴方法の問い合わせをする
1.傍聴したい裁判を決める
2.以下のページ内【傍聴についてのお問い合わせ先】記載の電話番号に電話して、傍聴方法を確認する。
私も今回初めて電話したので、とても緊張しましたが、電話口の方はすごく優しく親切に対応してくださいました。
記憶の範疇ですが、電話のやりとりはこんな感じでした。
くまろみ(以下、く):裁判の傍聴方法についてお聞きしたいのですが。
裁判所の方(以下、裁):最高裁判所の裁判でお間違いないですか?
く:はい。間違いありません。
裁:傍聴したい裁判はお決まりですか?
く:はい。10月24日(月)の…
裁:音楽教室の裁判ですかね?
く:はい。そうです。
裁:その裁判は事前に整理券をお配りします。時間は14:10~14:20の10分間、場所は最高裁判所南門です。また、本件裁判の一般傍聴席は40席です。整理券配布終了の段階で40名以下であれば、先着順で入廷いただきます。41名以上になった場合はその場で抽選となります。
く:はい。14:10~14:20の10分間に南門で整理券が配布され、41名以上で抽選ですね。
裁:はい。その通りです。大丈夫そうでしょうか。
く:はい。大丈夫です。丁寧にありがとうございました。
裁:とんでもないです。それでは失礼いたします。
こんな感じで傍聴のための情報を入手し、いざ当日へ。
服装は?
ネットで調べると、服装自由、落ち着いた服装、などと出てきます。
が。はて、落ち着いた服装とはどの程度?
私は迷いに迷ってスーツで行きましたが、実際には、女性であれば、ふわふわのスカート(チュール)、ピンクの大きな花柄のスカート(大きな柄物)、明るい色のニット(パステルカラー)を着用している方もいましたし、男性では、スニーカーにジャージ、素足にサンダル、みたいな方もいました。男女ともにジャケットを着用していない方も多数。
良識の範囲内で、普通の服装、と言えるようなものであればなんでも大丈夫そうです。
持ち物は?
法廷に持ち込めるのは、貴重品と筆記用具のみです。
それ以外のものはすべてロッカーに預けました。
貴重品や筆記用具は、持ち歩きやすいように、ポケットに入るサイズにしたり、かさばらないものを選んだりすると良いかも。
私は、ノートとシャーペン、貴重品、ひざ掛け(ストール)をエコバックに入れて持ち込みました。ただし、ひざ掛けは手荷物検査の際に、「(持ち込みOKか)確認してきますのでお待ちください」と一旦止められたので、ちょっとご迷惑をかけてしまいました。。結果OKでしたので、冷えが心配な方は、持ち込みたい旨を伝えてみるといいと思います。ただ法廷内は結構温かったので、念のため…くらいであれば持ち込まなくても大丈夫だと思います(係員さんの確認のお手間をかけてしまうかもしれませんし)。
2.裁判当日_抽選整理券の配布
裁判当日、私は14:00ちょっと前に最高裁判所南門に到着(整理券配布開始前の10分前くらい)。この時点で、列は40人弱でした。
最終的に、整理券は70枚が配布され抽選に。
抽選は、パソコンで行われたのちに、裁判所の方が当選番号を読み上げます。その場に設置されたホワイトボードにも番号が張り出されました。
どきどきしましたが、無事当選できました。ありがとうございました。
3.いざ裁判所内へ
傍聴券の配布
当選すると傍聴券が配布され、裁判所内へ案内されます。傍聴券の配布は、特に抽選前の整理券の番号などは関係なく、受け取りに行った順に配布されていました。
ちなみに、今回は、傍聴券に書かれたNo.が指定席番号となり、早く配られた方から前列の順番だったので、前方で傍聴したい方も早めに傍聴券を受け取ると良いかもしれません。
ロッカールームと手荷物検査
傍聴券を受け取ったあとは数名ずつロッカールームに案内され手荷物を預けます。
コイン式ではないので小銭の心配は不要です。
一般的なサイズ感のものから、大きめのサイズまでありましたので、当日荷物が多くなってしまった…という方でも大丈夫。また、2個使っても大丈夫ですよ、というアナウンスもありました。
荷物を預けたあとに、手荷物検査がありました。
貴重品、筆記用具、傍聴券のみを持った状態で、空港にあるような検査ゲートを通ります。
4.控室~入廷
控室について
手荷物検査後は、控室に案内されます。控室といってもロビーのような開かれた空間でした。
所々に係員の方がいて、声をかけてくれますので、迷子になる心配はほぼ皆無。
係の方は、さながらイベントスタッフかのように案内に慣れてらっしゃる雰囲気でしたので、安心して指示を聞くことができました。
また、○時○分になったら入廷の案内をします、とか、お手洗いはあちらです、とか、あらかじめ丁寧にアナウンスしてくださったので、次どうしたら…と不安になるようなことは一切ありませんでした。
また、この控室で、事案概要のプリントをもらうことができました。
入廷について
15分前から入廷が始まりました。
傍聴券に記載の番号順に呼ばれて入廷します。
先述しましたが、傍聴券に記載の座席に座ることになっているので、入廷後は指定の席に向かいます。
法廷内にも案内の方がいて、この席はここですよ~とか教えてくれます。親切です。
開廷前にアナウンスされたこと
・裁判官入場時には慣例として起立する。ただし、差し支える人は起立しなくてもOK。
・裁判官入廷後の2分間は報道用撮影の時間。
5.裁判官入廷~閉廷
裁判官入廷時、事前アナウンスの通り起立をしました。一礼後、裁判官の着席に合わせて着席。
この時点で、報道用撮影は始まっており、2分経過後、報道カメラが退廷し、裁判長が開廷宣言。
判決文を読み上げあっという間に閉廷。
冒頭、「上告を棄却する」の発言の瞬間に記者と思われる方々がバタバタと退席していき、臨場感を感じる出来事でした。
6.最後に
長文をお読みいただいてありがとうございます。
人生初の裁判傍聴を経験しました。しかも著作権関連の裁判で。原告でも被告でもないのに、判決が述べられる瞬間は緊張してしまい、なんだかとても貴重な経験でした。
日々実務を行っているとよほど関係のある判例以外は忘れがちなのですが(コラッ!)、この判例は絶対忘れないと思います。
裁判傍聴自体は、裁判の内容に関係する仕事をしていなくても、法曹を目指していなくても、一般市民として一度は傍聴してみるのもいいのでは、と思うような経験でしたので、初めて傍聴に挑む方にとって、このレポの中に役立つ部分がちょっとでもあったらうれしいです。